おぜきクリニック|岐阜市長住町の内科、皮膚科、泌尿器科

〒500-8175
岐阜県岐阜市長住町1丁目23番地

MENU

内科

内科

当院は、風邪・インフルエンザ・花粉症・胃腸炎といった季節性・感染性の病気や、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病など内科全般に幅広く対応しています。
また、些細なことでもご質問いただけるように、分かりやすい説明を心がけており
「症状があるけれども何科を受診したらいいのか分からない」
「健診で異常値を指摘されたがどうすれば良いか?」
といったような内容でも、お気軽にご相談ください。
必要に応じて関連病院への紹介もいたします。

診察風景

生活習慣病

「生活習慣病」という言葉には、日ごろの生活習慣で少し太ってしまった程度の軽い病気のイメージがありますが、われわれ日本国民の死因で上位を占めるがん・心臓病・脳卒中は、生活習慣病が原因・誘因となることが多くみられます。
生活習慣病は、「サイレント・キラー」とも呼ばれ、特に自覚する症状がなく進行が続くことがあります。また「完全に治る」ということはなく、悪化させないように、病気と付き合ってコントロールしていくしかありません。
少し驚かせてしまいましたか?
しかし、正しい生活習慣や食生活、薬物治療を行えば決して怖い病気ではありません。「どうせ私は食べすぎてしまう体質だからいいや」なんて思っている人も健康に平均寿命より生きることを目指しましょう。

太った人

糖尿病って何だ?

食べ過ぎの贅沢病なのか?われわれ日本人ほとんどがこの日本列島に住み着いてから一万有余年が経ち、こんなに食べ物が豊富になったのは先の大戦が終わって、高度成長期を迎えた高々50年ほどです。実は日本の歴史のほとんどは、食うや食わずの貧しい生活を強いられてきたのです。過去の歴史の中では、藤原道長が糖尿病が原因で感染症となり、さらに敗血症を起こし多臓器不全で亡くなったと言われています。「この世をばわが世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば」なんていかにも贅沢してそうですね。日本人は要するに贅沢に耐えられない体。すなわち少し満たされた食生活以上の生活を送ると途端に過剰になって病気になってしまうのです。

食事

われわれおやじたちはつい「俺ってメタボで糖尿の気があってさ~」と少しおふざけ気味に語ってしまう病気ですが、なぜこれがイケナイことなのか?本質的な話をすると、血液中の糖の濃度が上がって、血管が砂糖漬けになってぼろぼろになることで起こるいろいろな障害が怖いのです。血管の障害は細い血管から始まり、「目の血管がやられて不自由になる」「腎臓の血管がやられて尿が出なくなって透析になる」「神経の血管がやられて足が腐ったりする」「次いで太い血管も傷つき、脳や心臓に障害をきたす」など本当に怖い病気です。
でも放置せずに規則正しく食事と運動を行い、薬を飲めば病気を持っていない人と同様に健康な生活が送れます。

血中イメージ

さて皆さんは、検診結果でHbA1cという項目を探してみてください。これは過去1カ月間の血糖の動きを表す値です(糖尿病を治療している方もお忘れになっている場合があります。もう一度確認してみましょう)。これが基準範囲より上回っている方はお近くの医院へ相談することをおすすめします。またこの値は重要な治療の指標となります。糖尿病で受診中の方は主治医に聞いてみてください。

こちらも参考にしてみてください。(外部サイトへ飛びます)
糖尿病情報サイトDMTOWN
患者さんのための糖尿病ガイド
糖尿病ネットワーク Diabetes Net.

高血圧の薬ってやめられないの?

私「減塩食は食事がまずくてなかなかできないですかね。血圧も下がらないし、お薬を開始しましょうね」患者さん「でも高血圧の薬は、一度始めたら止められないって言うから、もう少し待ってください」毎回高血圧の治療をする時に判で押したように繰り返される会話です。患者さんのおっしゃる通りに待った結果、血圧が下がったということはあまりありません。生活習慣の改善、減塩、禁煙、肥満解消などの努力によって薬を使わずに血圧が十分下がる方も稀にいらっしゃいますが、残念ながら、大半の方は薬が必要になります。
また、お薬を飲むことに抵抗がある患者さんの中に副作用を心配される方がいらっしゃいますが、実際に影響の大きい副作用が発生するということはあまりありません。それよりも、心配なのは高血圧を放置することによって起こってくる合併症です。
この病気も血管や心臓を痛める可能性がありますが、しっかりコントロールしていくことでいろんなリスクを減らすことができるので、怖がらないで治療をしましょう。

こちらも参考にしてみてください。(外部サイトへ飛びます)
高血圧Q&A(武田薬品工業株式会社)

服薬

脂質異常症(コレステロール、コレステロールとうるさいですねぇ)

世の中は、三船敏郎まで難しい顔をして「コレステロールの下がるお茶」のCMをする時代。しかも、悪玉コレステロール、善玉コレステロールなんて仮面ライダーとショッカーか?いやいや、そんな単純な話ではありません。地球連邦とジオン公国みたいなガンダム的な理解のほうが正しいです。要するに、完全にどちらかが悪者ってわけではないのですね。コレステロールは生物の体を形作る大切な物質で、LDLコレステロールは体にそれらを運ぶための大事な役割を担っています。しかし、そのコレステロールが過剰な数値になると、血管にたまりやすくなってしまい、心筋梗塞や脳卒中を引き起こします。できれば、食事・お薬などで適正な数値を保つことが必要となります。
さて、今までの説明であえて具体的な数値は示していません。煩雑になりますし大体のアウトラインを知ってもらいたいので、詳しく知りたい方は、参考サイトで調べてみてください。おすすめは、近所の医療機関に相談して聞いてもらうことです。当院は、いつでもお話ししますよ。

こちらも参考にしてみてください。(外部サイトへ飛びます)
脂質異常症 お魚と中性脂肪のヒミツ(武田薬品工業株式会社)

脳卒中

新型コロナウイルスについて

PCR検査

最近は、テレビのワイドショーは新型コロナ一色ですね。ネットを見れば「新型コロナはもっとひどくなる!変異ウイルスが広がって、若い人も重症化する!」といった意見から、「新型コロナはただの風邪だ!」といった意見まで、極端なものは、陰謀で拡大している(笑)とか。果ては、新型コロナなど存在していない!なんて意見まで。(もはやスピリチュアルですね)もう、何でもありですね。
しかし、私自身8月のお盆の時期に罹患して、およそ2週間の人工呼吸器と2カ月の休診を余儀なくされました。休診中は患者さんにはご迷惑をおかけしてしまい、申し訳なく思っています。休診中に助っ人で来てくれた大学の先生や、近所の開業医の仲間にCTを見せたら、「よくこの状態で生還しましたね。」と言われる始末でした。

医療従事者の中でも、大変なのは日々新型コロナの入院患者さんと向き合っている病棟の若い連中たちが多く、本当に感謝していますが、われわれ開業医もたまにこのような流れ弾に当たってしまいます。この時ほど、この仕事が命の危険と隣り合わせであることを痛感したことはありませんでした。8月と言えば、第2波の最中でしたが身近にはまだ発生しておらず、どこか対岸の火事のような心境でした。しかし、もちろん自分としては感染対策はしっかりしていたつもりです。ですが、このような格好まですることはありませんでした。そのような状況で、自らも新型コロナに感染し、人工呼吸器が必要なほど悪化した後に回復したわけです。

医療従事者ではない方は、新型コロナウイルスに感染してしまった医師の話というものはあまり聞いたことがないと思います。人工呼吸器が必要なほど重症化した患者さんの話ならなおさらだと思いますので、私の体験について少し触れておきます。
私自身は2020年8月に感染しました。お盆の休み中に発熱があり、風邪かな?と思ったので2日間寝ていたのですが、3日目に尋常でない倦怠感が出現しPCR検査を受け、陽性と判定されました。せきなど呼吸器の症状はありませんでしたし、酸素飽和度は96%くらいでしたが、CTではすでにびまん性の肺炎の所見でした。翌日入院の予定でしたが、その日の夜に意識不明となり緊急入院しました。その時はすでに酸素飽和度は80%を下回っていました。気づいた妻が手配してくれたのですが、もし一人だったとしたら、確実に朝まで経過してしまい、死亡していたと思います。入院してすぐにアビガンやデキサメタゾンによる治療を開始しましたが、その時の記憶はほとんどありません。1週間くらい経過しても呼吸状態は改善せず、転院して人工呼吸器が導入されました。後に、妻も、その時に帰省していた娘も感染してしまっていたことが発覚しました。

検査時医師

私は、もう死んじゃうのかな。とばかり考えていました。とにかくつらくて「がっつり寝かしてください」といったことだけは覚えています。結局、2週間の人工呼吸器の装着を要しましたが、その間、細菌性肺炎を併発したり、離脱した後も連日40度近くの発熱が続いたりしました。長期にわたる尿道カテーテルの挿入で前立腺炎を併発したせいもあります。精神的にもずっとせん妄状態が続き、わけの分からないことばかり言っていたようで、家族と連絡が取れるようになっても妻にずいぶん心配をかけました。医院は2カ月休診しました。この間、患者さんやスタッフ、臨時にお願いした先生たちにはご心配とご迷惑をおかけしました。ありがとうございました。

退院後は、筋力の低下と新型コロナウイルス感染による肺障害から、日常生活を送れるようになるまで数週間のリハビリテーションを必要としました。思うように体が動かず歯がゆい日々が続きましたが、当院へ通院されている方とそのご家族、そして共に医療に従事する仲間がきっと私の復帰を待ってくれているという思いから、頑張ることができました。現在、全身倦怠感やひどい肩こりなどの症状はありますが、徐々に改善して仕事にも従事できるようになりました。

現在は、行政からの仕事の依頼を含めて毎日数件の新型コロナの抗原検査を行っています。大きな病院がパンクするのを防ぐため、私も微力ながら頑張るつもりです。

検査イメージ

ひとりの患者として医師として体験したこの病気は誠につらい病気でした。
もちろん、年齢や個人差があります。私の娘や妻は罹患しましたが、ほとんど症状がなかったり、少し頭痛がある程度でした(その程度で本当に良かったです)。
現在の状況を見れば、感染拡大防止と経済の回復の両立を図ろうとするのは十分理解できますし、また、そうあらねばならないでしょう。ここまで感染が広がってしまった今は、「感染拡大防止に軸足を置くべき。」という意見も、十分に分かります。しかし、「金がなくては戦はできない。」という意見も、真実でしょう。そうなると、現在行うべき最適な対策の答えなど簡単に出るわけがありません。そのバランスは賢明な政治家諸氏が日々熟考を重ねていることでしょう。新型コロナウイルスは本当に1日、2日で急激に容態が悪化してしまいます。このスピードに医療体制が追いつかないというのが、このウイルスの本当に怖いところです。予防策として、言い尽くされていますが、われわれは基本に忠実に、三密を避けて、手洗い励行、マスク装着を守る。冬場は換気や加湿も重要です。そして、ワクチン接種時期になったら、なるべく早い時期に接種することをおすすめしています。これが一番大切だと私は思います。行政にお願いしたいのは、その啓発です。

※新型コロナに関しての情報はまず下記情報をご確認ください。(外部サイトへ飛びます)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策
首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部

※新型コロナとワクチンについてのおおよそのアウトラインを知りたい方は以下の本が解りやすいと思います。
新型コロナとワクチン 知らないと不都合な真実(日経プレミアシリーズ)(峰 宗太郎, 山中 浩之)(外部サイトへ飛びます)

これから大々的にワクチン接種が始まるでしょう。そうすると、不安感を煽ったり、デメリットを大げさに伝える記事が増えたり、周囲からもいろいろな意見が耳に入ってくることでしょう。どうかそれらに惑わされないでください。